特別企画 2 講演 2
拡散画像で見る間質液動態
田岡 俊昭(名古屋大学 大学院医学系研究科 革新的生体可視化技術開発産学協同研究講座)
[抄録]
脳間質液動態の評価にはトレーサー研究が主に行われてきたが,我々は拡散画像による評価を試みている.血管周囲腔の走行方向に限定した拡散能が間質液動態を反映すると仮定し,拡散テンソルデータから間質の水分子の動態を評価する手法として,diffusion tensor image analysis along the perivascular space (DTI-ALPS)という評価方法を提案した.DTI-ALPS法を用いて,アルツハイマー病やパーキンソン病,正常圧水頭症など様々な疾患での間質液動態の異常が報告されている.