特別企画 1 講演 1
X線動態撮影
田中 利恵(金沢大学 医薬保健研究域)
[抄録]
近年のフラットパネルX線検出器(FPD)の進化により,従来の単純X線撮影と同程度の被ばく線量での動態検査が実現した.呼吸過程を撮影した胸部X線動画像には,横隔膜・胸郭・心壁の各種運動と,呼吸や肺血流による肺野内の濃度変化(=X線透過性変化)などが投影されている.立ったままの一番自然な状態で,簡便かつ迅速に心肺機能を評価できる点に特徴がある.胸部領域を中心に,X線動態撮影の現状と将来展望を解説する.